「ふっ、案ずるな。新たな職を探し、僕の生涯をかけて君に尽くそう。ちゃんと責任は取る。不自由な思いはさせないし、一人きりにもさせない。死ぬまで一緒だ、勇者殿」
とびきりの笑顔を向けられて、花音は絶句した。
異世界で言われるのと、元の世界で言われるのとでは意味合いがまったく異なる。
(ねえ待って!? こんなの、もはやプロポーズじゃない……!)
その場にうずくまり、熱くなった頬を両手で押さえる。
ヴァルラントもかがみ、目線を合わす。
「いきなりどうした? ああ、転移酔いかもしれないな。どこか休めるところを探そう」
こちらを気遣う声はどこまでも優しかった。
どう返事をすればいいか逡巡している間に、目線がぐっと高い位置になる。数拍の間を置いて、自分がお姫様だっこされていることに気づいた。
色白で筋肉量は少なそうなのに、軽々と抱きかかえられている事実に目を剝く。安定感はあるので落とされる心配はなさそうだが、この格好はどうにも落ち着かない。漫画で読んだときは「ひゃああ!」と枕に突っ伏して乙女らしく叫んだものだが、現実でやられると、ときめきよりも怖さが勝る。地面が恋しい。
とびきりの笑顔を向けられて、花音は絶句した。
異世界で言われるのと、元の世界で言われるのとでは意味合いがまったく異なる。
(ねえ待って!? こんなの、もはやプロポーズじゃない……!)
その場にうずくまり、熱くなった頬を両手で押さえる。
ヴァルラントもかがみ、目線を合わす。
「いきなりどうした? ああ、転移酔いかもしれないな。どこか休めるところを探そう」
こちらを気遣う声はどこまでも優しかった。
どう返事をすればいいか逡巡している間に、目線がぐっと高い位置になる。数拍の間を置いて、自分がお姫様だっこされていることに気づいた。
色白で筋肉量は少なそうなのに、軽々と抱きかかえられている事実に目を剝く。安定感はあるので落とされる心配はなさそうだが、この格好はどうにも落ち着かない。漫画で読んだときは「ひゃああ!」と枕に突っ伏して乙女らしく叫んだものだが、現実でやられると、ときめきよりも怖さが勝る。地面が恋しい。



