「おい!花恋は関係ないだろ!」
関係のない花恋にまで手を出されたことがどうしても許せない俺は、
珍しく気が立っている。
今日は調子がよろしいみたい。
先程まで怖かったハッキンへの恐怖心が次第に薄れていく。
「ちょっと、女の子に手挙げるって最低じゃない?痣《アザ》でもできたらどうすんの?」
麻那もハッキンに怒り、
花恋の容態を確認する。
作戦変更、
もう俺はどうなってもいいから、
とりあえず花恋たちを守ろう。
ハッキンが麻那の許へと近づき、
大きく腕を振りかぶって、
殴るそぶりを見せたから、
俺は全力で盾にならなくちゃと走り出す。
だけど、ごめん。
間に合いそうにないや、
って諦めかけた時だった。
だっちんがハッキンの腕をしっかりと掴み、
間一髪で麻那を救ってくれていた。
「ハァ?何してんの?女の子に手挙げたらダメでしょ」
「はぁ?次から次へとウゼェなぁ!一年が調子乗んなや!気が悪りィんじゃ!」
確かに調子に乗っていた俺たちも悪い、
そこは謝る。
が、
だからといって関係のない、
それも、
か弱い女の子に手を出すのは違うだろ。
「はぁ?一年だからって関係なくない?あんた、どんだけ偉いんだよ!」
「ホントそれ、勘違いもほどほどにしたら?」
花恋と麻那は飼い主を守る犬のように、
引き下がろうとしない。
またハッキンを、
刺激するようなことを言ってくれたもんだ。
ハッキンは怒り狂うように、
容赦ない前蹴りを彼女たちに向けた。
「黙れェ!クソアマがァ!」



