系統の違うギャル二人に挟まれ、
髪や衣類から香る、
女の子の良い匂いを見つからない程度に、
俺は嗅いでいる。
どうやら、
シャンプーではなく、
トリートメントや柔軟剤、香水といった色んな匂いが絡み合った甘い香りがする。
逆に俺は学長杯で汗をかいたばかり、
それに、
ついさっきまで汚物を出していたのだから、
今の自分の匂いが心配で気が気でなかった。
酸っぱい匂いはしてないか、
ドブのような匂いを発してないか、
鼻でクンクンと探ってみるが、
自分では自分の匂いが分からない。
「りょうちん、何かいい匂いするね。香水、何使ってんの?」
今、
一番気になっていた自分の匂いについて、
麻那が臭くないよと教えてくれるかのように、
聞いてきた。
良かった、
香水のおかげで匂いは問題なさそう。
「えっ?そう?!香水はあまり教えたくないけど牛乳石鹸使ってる」
「プッ……牛乳石鹸?!」
ギャル二人組は吹き出すように笑っていた。
「うん、牛乳アレルギーなんだけどさ、なんやかんや、こいつが一番いいんだよね」
「フフ、牛乳アレルギーって、ウケる。で、ガチでもういいから、実際何使ってんのよ?」
「ブルガリアヨーグルト、因みに無糖のやつね」
俺はひたすらボケ倒す。
「フフ、もういいって。
使ってるのどうせブルガリなんでしょ!
使ってる人多いし男性に人気だもんね?
そういえば花恋《かれん》のお兄ちゃんもブルガリ使ってるくない?」
笑顔で白い肌をくっ付け合うようにして、
ギャル二人組が仲睦まじく会話を楽しんでいる。
それに、
もう片方のギャルの名が花恋だと知り、
ようやく得体の知れない存在は薄れていき始めた。



