オンラインゲームのフレンドは直属の上司だった

数日後、ハヤテから夕方にメッセージが届いた。

『今日はログイン遅くなるかも』

と。

うーん、ハヤテがいない間何しようかなー。

そういえば今日は羽山さん、いないな…

気になって予定表を見た。

直行直帰…

忙しそうだな…

最近羽山さんは、前と違って、少し会話をしてくれたり、気にかけたりしてくれる。

その理由が全く思い当たらないんだけど…。

コミュニケーションをとれた方が私も楽だから、気にしない事にした。

◇ ◇ ◇

私は家に帰った後、いつもよりゆっくりお風呂に入って、お風呂から上がったらストレッチをしたり、見たかったアニメを見ていた。

寝る準備が整った後、ログインをした。

まだハヤテはログインしてなかった。

この隙に…

レベルアップしてハヤテを驚かせよう!

バトルでもっと有利に動けるように!

試練の塔に行って、ランダムで選ばれたパーティーメンバーと共にレベルアップに勤しんでいた。

その時、ハヤテからチャットがきた。

『今からこっちに来れる?』

いつもは来てくれるけど…

今日は何でだろう?

ハヤテのいる場所まで移動した。

そしたらそこに、知らないキャラが居た。

誰だろう…

『新しいフレンド。今日始めたばかりで、手伝ってあげようとしてるんだけど、一緒にどう?』

新しいフレンド…

少し複雑な気持ちになった。

今まで二人で行動してたけど、これから三人になるかもしれない。

私が居ない時、ハヤテはこの人と行動するのかな…って思うと、少し寂しくなった。

でも、私も初心者の時、ハヤテに凄く助けられた。

『わかった!』

私も人を助けよう!

三人でストーリー序盤のボスと戦ったり、このゲームの基本を教えたりして、その日は終わった。

『ありがとう』

と言われた。

これはオンラインゲームなんだし、色んな人と遊んだ方が楽しいよね。

私もハヤテ以外の人とフレンド作った方がいいかなって思った。

私が落ちようとすると、ハヤテがまた前より近づいてきた。

『あまる、おやすみ。また明日』

徐々にハヤテとあまるの距離が近づいてて少し戸惑うけど…

でも、ハヤテと一緒にストーリーを進めたい。

一緒に感動したい。

それだけは他の人には譲れなかった。

◇ ◇ ◇

次の日フロアの廊下を歩いていたら、羽山さんと、販売企画部の鈴木さんが話していた。

鈴木さんと羽山さん、親しげな感じだな…。

じっと見てたら、鈴木さんに気づかれてしまった。

「あ、えーと、天川さんだよね?羽山の部署の」

私の事知ってる!?ほとんど関わりないのに

「はい、天川です。私の事知っててびっくりしました」

鈴木さんは人懐っこい笑みを浮かべてた。

「会社の女の子の名前はほとんど知ってる」

鈴木さんは色んな女子社員と話してるのをよく見かけるけど、私の名前まで知ってるとは…。

「天川さんエタクエ知ってる?」

エタクエ!?

何故その話題??

鈴木さんもやってるのかな?

言おうか悩んでたその時

羽山さんが間に入った。

「俺、天川に話あるからまた」

鈴木さんは渋々離れて行って、

「今日ゲームで待ってるから〜」

と、羽山さんに言った。

ゲーム?どういう事?

よくわからなくて混乱してると、羽山さんは私を手招きした。

話ってなんだろう…

羽山さんについて行ってミーティングルームに行った。

「ごめん。あいつ俺の同期で。結構軽いから、念のために追い払った」

羽山さん…

なんでそこまで…?

「ありがとうございます。鈴木さんはああいう感じの性格なのは知ってはいるので…。」

あの感じだと鈴木さんもエタクエやってるのかな…会社の人とも遊べたらちょっと楽しいかもしれない。

でも…私はハヤテさんと一緒にストーリーを進めたいし、そこに他の人が入るのはやっぱり嫌だった。

「……天川もやってるの?ゲーム」

羽山さんに聞かれて驚いた。

「羽山さんもやるんですか!?」

「いや…聞いただけ」

なんだか最近羽山さんと少し距離が近くなったせいか、色々知りたくなってしまった。