オンラインゲームのフレンドは直属の上司だった

その日の帰宅後

ハヤテさんに導かれながら、ダンジョンを攻略し、ボスのところまで行った。

初めてのボス戦…!

オンラインゲームのせいか、迫力が…!

ただ逃げ回る私と、積極的に技を決めるハヤテさん。

ほぼ役に立てず終わったボス戦。

ハヤテさんとレンタルキャラだけで倒した…。

不甲斐ない…。

情けなくて

『ごめんなさい』

と言ってしまった。

ハヤテさんは全然気にしてないと言ってて、逆に…

『一緒にゲームできて嬉しい』

と言ってくれた。

私も嬉しかった。

私は眠くなったから、ゲームを終わらせる事にした。

『おやすみなさい!』

と言ってゲームを終わらせた。

◇ ◇ ◇

次の日も急いで仕事を終わらせて、直ぐに帰ってゲームをやりたかった。

…しかし…営業部の方で何かトラブルがあったみたいで、聞いてみたら、新人の事務の子が発注ミスしたせいで、取引先へ渡さなきゃいけない商品が届かなかったという事で…

私も営業事務の端くれ…

しかもその子は新人…

放っておけない…

その話が落ち着いた後、その子のところに行った。

近づいてみたら、新人の子が半泣きだった。

私はその子の隣に立った。

「私も新人の時ミスしたから…。でも、次から気をつければいいんだよ!何か困ったら私に相談して!」

その子はゆっくり頷いた。

「ありがとうございます…」

なんとか大丈夫かな…

私が振り返って歩こうとしたら、思い切り誰かにぶつかってよろけた。

その時咄嗟に支えられた。

羽山さんだった。

「すみません!」

私は慌てて頭を下げた。

羽山さんは私を見下ろしていた。

怒ってるかな…?

表情がよめない…。

また迷惑をかけてしまった…!

「…大丈夫か?」

「あ、はい!大丈夫です」

私が答えると、羽山さんは少し表情を緩めた。

「新人、宜しくな」

そう言って羽山さんは歩いて行った。

あんな表情もするのか・・・。

いつもより少し…優しかった気がする。

度重なる羽山さんとの接触に戸惑いながらも、少しまた近づけて嬉しいと思ってる自分がいた。

私はその後急いで帰った。

帰ってからご飯を食べて、風呂に急いで入って、直ぐにゲームを立ち上げた。

今日はあまりプレイできないな…

ゲームにログインして、ストーリーを進めようとした。

パーティーメンバーをレンタルして、次なる目的地に進もうとしたら…

迷子に。

オンラインゲーム…世界が広大すぎる!!

その時、チャットがきた。

ハヤテさんからだった。

『こんばんは。何してる?』

あ!ベストなタイミング!!

『今次の目的地に向かってて、迷子になりました!』

と送ったら

『場所教えて、行くから』

と。

助かった…。

ハヤテさんは直ぐに来てくれた。

場所を教えたら、そこまで親切に連れて行ってくれて…。

目的地に着いた後、申し訳なくて、

『ありがとうございます。あとは自分で頑張ります!』

って言ったら

『俺も一緒にプレイしたい』と言われた。

どうやら、ハヤテさんはメインストーリーを昨日のまま進めてなくて、私がログインするのを待ってたみたいだった。

なぜ軟弱プレイヤーの私と冒険しようとしてるかわからないけど、一緒に冒険してくれる人が居るのは嬉しかった。