オンラインゲームのフレンドは直属の上司だった

羽山さんにプロポーズされた後、入籍日を二人で考えた結果、私達がエタクエで初めて会った日にすることにした。

私はその日、羽山さんの実家に向かっていた。

電車に揺られながら、緊張しっぱなしだった。

身だしなみを、人生で一番ちゃんとしている。

どうしよう…

反対とかされたら…

私が悶々と考えてると、羽山さんが肩を叩いてきた。

振り返ったら、ほっぺを人差し指でつつかれた。

「緊張しすぎ。大丈夫だから」

「そんな事…私わかりませんし!」

胃がキリキリしてる状態で、羽山さんの実家の近くの駅に着いた。

その後、羽山さんのお父さんが車で駅に迎えにきてくれた。

「哲治〜」

優しく手を振ってくれている。

なんだか少し羽山さんににている…。

少し安心した。

車に乗った後、

「私、天川瑠美と申します!羽山さんの部下で、まだまだ未熟者ですが、精一杯哲治さんを支えます!」

と気合を入れて言った。

「それは…家ついてからにしようか…」

羽山さんのお父さんに少し笑われた。

やばい、緊張しすぎて先走ってしまった…。

羽山さんはそっぽむいて声を抑えて笑っている…。

酷い!!

その後、羽山さんの実家に着いたら、優しそうなお母さんが出てきた。

「哲治お帰りなさい。いきなり結婚するって言ってびっくりしたわよ」

羽山さんのお母さんは私の方を向いた。

「瑠美さん、初めまして、ようこそ」

「は、初めまして!」

羽山さんの実家に入ったら、小さな犬が何匹かいて、私の周りを嬉しそうに取り囲んでいた。

犬は大好きだから、撫でてあげてたら、全く動けなくなって、羽山さんに救出された。

「安心した。犬好きに悪い人はいないのよ」

羽山さんのお母さんの謎の名言に悩んだけど、とりあえず、私は受け入れられた…!

嬉しくてほっとしてると

「二人はどんなきっかけで?」

鋭い質問が…

オンラインゲームで出会ったとか…

言えない…

「俺の趣味で偶然瑠美に会って、それから付き合ってた」

なるほど、それは間違ってない。

「瑠美さん…哲治は会社ではどうだい?」

羽山さんのお父さんに聞かれた。

「とても素敵な上司です!部下の事をちゃんと考えてて、仕事もできて、すごく評判もいいです!」

自信満々に答えた。

羽山さんのお父さんはうんうんと頷いてた。

「哲治の奥さんは、頑張り屋さんなのかな?」

え、どういう事だろうか。

私は羽山さんを褒めたんだけど。

て、まだ奥さんじゃないけど、嬉しい…。

「うん。たまに空回りしてるけど、凄い頑張ってるよ」

羽山さん…そんな風に思ってくれてたなんて…。

嬉しい…。

「瑠美さん、これから宜しくね。何か困った事があったらいつでも言ってね」

羽山さんのお母さんが優しく言ってくれた。

なんて優しいお父さんとお母さん…。

「不束者ですが、宜しくお願いします!」

羽山さんのお父さんが羽山さんに近づいた。

「哲治、幸せにしてあげるんだよ」

「うん。何があっても守るよ」

羽山さん…!

嬉しい…

こんな素敵な人と結婚できるなんて思わなかった…

神様…ありがとうございます。

その後、また二人で東京に戻った。

それぞれの家に向かおうとした時、

「早いけど、もう家探そうか」

羽山さんに言われて、また嬉しくて、腕にしがみついた。

羽山さん大好き。

幸せに浸っていた。

──次は………私の実家が待っている事も忘れて…