狂愛されて、壊れそう。

 おじいちゃんとおばあちゃんのお家にお泊まりしていたけど毎日のようにキッズケータイで悠雅くんと輝流くんと連絡を取り合っていた。

 そして、久しぶりに今日ふたりに会う。

 「悠雅くん、輝流くん!久しぶりだね!」

 わたしは、悠雅くんのお家に着くなり、お部屋に向かうと、ふたりが静かに夏休みの宿題をしていた。

 「毎日に連絡してたし、久しぶりって感じでもないね」
 「楽しかったか?」
 「うん!楽しかったよ。これ、お土産!」

 わたしは、道の駅で一生懸命考えたお土産を渡す。

 「お菓子か」
 「桜子らしいお土産だよね」
 「えへへっ」
 「少し休憩するか」

 悠雅くんは、お部屋を通った田中さんにジュースを持って来るように言って宿題をしていた手を止める。

 「宿題してるなんて偉いね!」
 「桜子はしてないわけ?」
 「うっ…!ぜ、全然してない…」
 「本当に遊んでばかりだったんだな」
 「最終日に痛い目に合うやつじゃん」

 だって、楽しかったんだもんっ!

 川で遊んだり、畑のお手伝いをしたり、お祭りに行ったり…。

 とにかく、宿題をする暇なんてなかったの。

 そのことを、ふたりに言うと「はぁ…」と呆れられた。

 「宿題持ってきてないのかよ」
 「持ってきてるよ」
 「だったら、一緒にやるよ」
 「うん!でも、まずはお菓子食べたい!」
 「たっく…。食い意地ばっかり張りやがって」

 わたしは、お菓子田中さんが持ってきてくれたジュースを飲む。

 だって、お菓子美味しいんだもん…!