花は夜に咲く

その声で、涙がボロボロと止まらなくなった。


彗の胸に顔を埋めたっま、世界の音が少しずつ遠ざかっていった。


さっきまで、うるさかった心臓の音が、今は静かになっている。


どんどんと体から力が抜けていく。


指先までも、感覚がなくなっていく。


「おい、三色...」


彗の声が聞こえてくる。