何も言えないまま、私はその場にへたりこんだ。 手も体もがたがたと震えて止まらない。 空気が冷たくて、頬に流れる涙の感覚が鮮明だ。 「大丈夫だ。」 彗の声が上から降ってきた 彗の手が頭へと近づく。 びくりと体揺れる。