花は夜に咲く

何も言えないまま、私はその場にへたりこんだ。


手も体もがたがたと震えて止まらない。


空気が冷たくて、頬に流れる涙の感覚が鮮明だ。


「大丈夫だ。」


彗の声が上から降ってきた


彗の手が頭へと近づく。


びくりと体揺れる。