花は夜に咲く

ほんの少しの距離なのに、空気が周りと違う。


息を吸う度に、肺に氷が入ってくる感じがして痛い。


彗は小さくため息をつくと、言った。


「小遣い稼ぎだかなんだか知らねぇが、軽い気持ちで夜の街で働いてんじゃねぇぞ。」


冷たい声だった。


その声は、私の心を逆撫でした。