花は夜に咲く

静かな廊下に2人の足音が響く。


心臓がうるさくて足音は聞こえない。


それでも、私はついて行く。


勝手に足が動いている。


何も考えず、ただ、彗の背中だけ追っていくとどこだかわからなくなってきた。


階段を上がる度、窓の外の空が赤から紫へと変わっていく。


誰もいない廊下。