花は夜に咲く

放課後の廊下は、夕日の色に染っていた。


話しかけられないように、そそくさと下駄箱に向かった。


あとちょっと。


___「おい。」


そう思ったその時、後ろから声がした。


びくりと体が跳ねる。


振り返ると立っていたのは、氷月 彗。


最悪だ。