メイクポーチの中には、【優等生】の私が絶対に付けないような化粧品ばかり入っている。


何も特徴のない黒髪を手稲にゆっくりとストレートにしていく。


そして、胸元が少し見える黒のドレスに着替える。


ここで【優等生】の私は終わり。


これからは、夜街で生きるもう1人も私のなる。


鏡の中の私は、気持ち悪いほどのにこやかな笑顔を浮かべていた。