次の日の朝、無理を言って、車じゃなく歩いて学校に行った
朝の空気は心地よく、今までの嫌なこと全て頭から抜けていきそうなくらい、心が落ち着いた
でも、そんな心地よい朝の空気を吸っても、あの日のことはずっと覚えている、忘れたいけど忘れられない、嫌な気持ち
あの瞬間の出来事ですら、脳裏に焼き付いて離れなくなっていた　
その瞬間、見知らぬ人から声をかけられた、スーツ姿の三十前半の若い男性だ

「私(わたくし)、このような者なんですが、伊集院羽呑さん、、で合っていますか」

メガネにマスクに帽子、、、完全に不審者だ
声はクールな感じのカッコいい声

「あ、あの、どなたですか？」
「名刺を見てください」

あ、そうだ、名刺貰ってたんだ

ミリアッドスタープロダクションのSTAP
名前は、、黒宮蓮、さん？
ミリアッドスターのスタッフさんか、、

「……」
「STAPと書いてありますが、芸能事務所のスカウトの者です、で、伊集院羽呑さんで合っていますか？」

スカウト、、か