優等生

「……なんで私を審査員と見届け人に選んだの?私はアイドルじゃないんだけど、優が誘ってきたけど、審査員と見届け人を私に頼むように優に言ったのは美愛利先輩よね?」 

そう私が質問したら、予想外の回答が返ってきた

「正解!!でも、咲羅ちゃんを審査員と見届け人として選んだ理由は黒羽さんに聞いた通りだと思うよ、たぶん黒羽さんが言ってない理由としたら、私が咲羅ちゃんに憧れてるから、かな」

私に憧れてるから、ね

「そう、なら別に良いわ」
「あと一つ、質問があるわ」
「なんなりとー!」
「伊集院羽呑、私のお兄様をスカウトした理由は?」
 
卯優にもにごされたし、なに秘密があるはず

「それは……企業秘密?かな」

企業秘密って、なによそれ
家族にも教えないとか……

「そ、教えてくれないなら良いわ」
「納得してくれたなら、良かった」
「勘違いしないで、教えてくれないなら私は審査員と見届け人、お見送りさせてもらうわね、じゃ、用も無くなったし教室に戻るわ」
「ちょ、ちょっと待って」
「なに?」
「あっとー、あ、交渉しない?咲羅ちゃんがしっかり審査員と見届け人をしてくれるなら、オーディションが終わった後に羽呑さんの事、話すよ、だから審査員と見届け人、やってくれても良い?」

交渉、、どうしよう
でも、お兄様がスカウトされた理由が分かるなら……

「はぁ、そういうことなら、明日契約書を持ってくるわ」
「分かった、約束ね」