ーーガラガラーー
勢いよくドアが開いた、だがそこには、意外な人物が立っていた
「みなさん、席についてくださいっ、芸能科一年A組、担任の櫻宮香恋でーすっ!」

櫻宮香恋!?
昔ちょー売れてた売れっ子アイドルだ!!
たしか、私が三年生の頃、ハリウッド映画で共演して、そのあと東京ドームでライブして引退したんだよね

「あ!さらんちゃんだ!七年前ハリウッドで共演したの覚えてる?」

そして私は思ってもなことを言った、芸能界の社交辞令
だから私はさらっと笑顔で嘘をついた

「はい!香恋さんは演技がすごく上手だったので」

でも逆、下手すぎて覚えてる
なんでその辺のアイドルがハリウッド映画に出ているのか、当時は不思議で仕方なかった、日本の映画ですらちょっとしか出演したことないのにって、でも今なら分かる、香恋さんは帰国子女で、英語がペラペラだから、その辺の女優より、演技に感情を込められる
まぁでも香恋さんはモブ役だったから一回しか喋ってなかったけどね
それでもその一回で分かった、プロの女優には完全に劣ってる
日本人の一般女優なんかより、香恋さんは帰国子女という有利な状況にいた、なのに絶望的に演技が下手

「嬉しいっ!で、隣の子は天ヶ瀬天音、、モデルの子だよね」

はぁ、この人、なんでこんなところにいるのかしら、天音ちゃん、キレなきゃいいけど

「なに言ってんの?私に気安く喋りかけないで」
「ていうか共演?なに言っちゃってんの、演技が下手な上に一回しか喋ってないのに共演って言えるんだ、てかなんでハリウッド映画に出れたんだか」