「ちょっといいかしら?」
「へ?」
さ、さ、さ、咲蘭ちゃんだ!!!
久しぶりに見るな、てか、めっちゃ可愛いんだけど!
やばい、私が浮いちゃう、私、可愛い方なのに咲蘭ちゃんが隣に居るとブスに見えちゃう!!
それより、咲蘭ちゃんが可愛い!
尊い!
崇めたい!!
咲蘭ちゃんが私に話しかけたんだよ!?
やばいよ、やばいよ、その事実がやばい!
咲蘭ちゃんファンにはたまらん!

そうなのだ、実は私、何を隠そう、伊集院咲蘭ちゃん、大大大好きオタク(キモオタ)なのである

「芸能科のクラスってどこに貼り出されてるか分かる?」 
私が咲蘭ちゃんに頼りにされてる!?心臓口から飛び出そう
心臓がもたない
「あ、ここです!」
「ありがとう」
きゃー!咲蘭ちゃんからの「ありがとう」貰いましたー!! 

そうだ、聞きたいことがあるんだった
「あの」
「なにかしら?」
「私、小学生の頃、三年と五年で咲蘭ちゃんとクラス一緒だったんだけど……覚えてる?」
「……?」

うー、覚えてなさそう、、そりゃーそうだよね、咲蘭ちゃん小学生の頃は仕事忙しくてあんま学校来てなかったし、ここは敬語で

「ご、ごめんなさい、いきなりこんなこと聞かれても分かりませんよね」
「大丈夫、全然気にしないで、多分私が忘れてるだけだと思うし」
や、優しい!!咲蘭ちゃんの性格の良さが滲み出てる

「えっと、じゃあ、私、星乃時雨寧って言うんですけど、同じクラスなので、教室まで一緒に行きませんか?」