優等生

私は優等生だった。

小さい頃からずっとお母様の言うことを素直にちゃんと聞いてた。お勉強も演技の練習も一生懸命した。
みんなが認めてくれるように。
そしたらだんだんと皆わたしに期待してくるようになった、最初は嬉しかった。
でも大きな期待がどんどんと重なって、嬉しかった期待も、いつのまにか世間の期待の向き方が変わっていった。
プレッシャーで押しつぶされそうになった。

期待されるって、どういうことだと思う?
期待に応えられるように頑張る!!って、みんながみんななるかな?
それは、期待してきた人によって違う
私が向けられてきた期待はそんな嬉しいものじゃなかった。
いつのまにか知らない人に勝手に期待され、期待に応えられなかったら用無しと切り捨てる、たまには名誉毀損に等しいほどの厳しい言葉を浴びせられる。

勝手に期待してくる人は、他人に期待して自分が得られる物はあるのだろうか。
他人が息をするように吐く、人を侮辱するような何気ない言葉も。
言われた人はその一言で人生が変わる可能性だってある。
とくに、しっかり人の言うことを素直に受け入れる“優等生”は自分の知らないところでどんどん心が削れていっている。


   ―これは、一人の優等生の話し―