祖父がうんざりしたように母にハニートラップを仕掛けた種明かしをしてきた。母がモデルの東雲亮平を推している状況を利用し、彼と母を偶然を装い接触させる。そして、芸能人だから人目に触れては困るという名分で母をホテルの一室に呼び出したらしい。母は浅はかな面があるので、好奇心だけでリスクも考えずホテルに行きそうだ。
「酷いな、お爺ちゃまは⋯⋯。わざと、そのハニトラ計画を私の誕生日にぶつけたでしょ」
私は信じていた祖父までも私を利用するだけで、私の感情を無視している事実に涙が出そうになった。
父に見捨てられた母にとって、娘の私は最後の砦だった。
「酷いな、お爺ちゃまは⋯⋯。わざと、そのハニトラ計画を私の誕生日にぶつけたでしょ」
私は信じていた祖父までも私を利用するだけで、私の感情を無視している事実に涙が出そうになった。
父に見捨てられた母にとって、娘の私は最後の砦だった。



