「凛音お嬢様、この御恩は一生忘れません。お嬢様の幸運を私も心より願います」
「ふふっ、大袈裟ね。私はお腹も空いてないし部屋に戻るわ」

 はっきり言って、胸が詰まってしまい食事が喉を通りそうない。
 玲さんに殺されたという事実は私にとってショックが大きかった。

 私は薔薇の花束を抱えながら、部屋に戻った。
 おそらく私は再び時を戻ることができた。
 そして、今、この薔薇の花束から異様な視線を感じている。
 
 部屋に戻り薔薇の花束を解体する。
「小型カメラ⋯⋯」
 私は薔薇の花束の中に小型カメラを見つけてしまった。
 
 玲さんは何かにつけては薔薇の花束を送ってきた。