今日は色々あり過ぎて疲れ切っていて、車の中でうとうとしてしまったらしい。

 どれくらい時間がたったのだろうか、目を開けると目の前には暗い海が広がっていた。 首元に手を当てると、若草色に輝く宝石のネックレスが掛けられていた。私のRIOという名前が輝く宝石に絡みつくようなデザインになっているからオーダーメイドしたのだろう。

「これ、エメラルド?」
「ベリドットだよ。8月の誕生石」
「この鎖ってもしかしてシルバー? 私、誕生石とかどうでも良いからダイヤとプラチナのネックレスが良かったな」
「17歳の誕生日にシルバーを贈られると一生幸福でいられるらしいよ」