気が付けば音楽が止まり、HIROが私に近付いて来る。
「曽根崎玲の婚約者⋯⋯」
彼がボソッと呟いたのを私は聞き逃さなかった。玲さんはセレブだが、SNSなどをしてネットで顔を晒している訳でもない。
爆音の中で私たちの会話が聞こえていたとも思えない。それ以前に明らかに彼は敵意を持った口調で玲さんの名前を呟いた。
(HIROが玲さんを知ってる訳ないんだけど⋯⋯)
「HIRO、美湖の友達で柏原凛音さん。こんな可愛い子がお前のファンらしいぞ。もっとテレビに出られるように頑張らないとな」
「曽根崎玲の婚約者⋯⋯」
彼がボソッと呟いたのを私は聞き逃さなかった。玲さんはセレブだが、SNSなどをしてネットで顔を晒している訳でもない。
爆音の中で私たちの会話が聞こえていたとも思えない。それ以前に明らかに彼は敵意を持った口調で玲さんの名前を呟いた。
(HIROが玲さんを知ってる訳ないんだけど⋯⋯)
「HIRO、美湖の友達で柏原凛音さん。こんな可愛い子がお前のファンらしいぞ。もっとテレビに出られるように頑張らないとな」



