芸能活動と学校で忙しくしていた中で、送迎車でうとうとしていたら急に祖父から連絡が来た。てっきり、玲さんとの婚約を破棄した事を責められるか、芸能活動をやめろと言われるかと思えば私を応援するような連絡だった。


「凛音! 久しぶりだな。昨日も会社の部下と凛音が弾いているのを音楽番組で見ていたんだ。凛音は華があり過ぎるから画面に映ると凛音しか見えなくなるな。曲も華やかでロックの中にも伝統的なクラシックの要素を感じる素敵な曲だ」
「お爺ちゃま、褒めてくれるなんて嬉しい。私、今、アルバムの曲を作ってるんだ。もっと頑張るから見ててくれると嬉しい⋯⋯」