完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法

「お断りするよ。ファンとしてHIROには恋人を作らないで欲しい。歌やダンスにしか興味がないようなところが魅力なんだよ。それに、こんな駆け出しの時にスキャンダルがあったら、トップアイドルにはなれないよ」

 私の言葉にHIROは全く納得がいってなさそうにむくれていた。非常に子供っぽい表情で可愛らしい。

「こっそり、付き合えば良いだろ。俺は凛音と付き合いたいの!」
「私は今『JKロック』と学校で忙しいし、誰とも付き合いたくない。しかも、こっそりって絶対無理だからね。バレたら全ての努力が無駄になるかもしれないって分かってる?」

「今だって誰も見てないから、何しても平気だよ」