完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法

 どちらが先だとしても、玲さんの行動が常軌を逸していて私には到底受け入れられない。

 頭が混乱している。

 最初は私だけが死に戻りして17歳の誕生日時点に戻っていると思っていた。

 窓の外を眺めると、もう恵比寿の辺りまで来ていた。
 あと、もう少しで目的地に到着するだろう。
 私は玲さんのことを部屋にあげるつもりはない。
 彼の愛がどれだけ深くても、私は彼との婚約は破棄するつもりだ。

「玲さんは時を戻っても、不倫をするような私と結婚しようと思ったのは何で? そこまで私の顔が好き?」