完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法

 私は母が取り憑かれたようにハマっていたSNSから離れてくれそうで、HIROの言葉に乗っかった。

「分かったわ」 
 母の言葉に私は思わずガーデンテーブルの下で拳を握りしめる。
 その拳の上にHIROがそっと手をのせて握りしめてきた。

  HIROが私の拳を握りしめたまま離してくれない。振り払えば良いのに、その温もりがあった方が気持ちが落ち着く自分がいた。私は深く深呼吸をして、今日中に解決策を見出さなければならない話をする事にした。