その眉を下げた表情が似ていて、彼らは本当に姉弟なのだと思った。

「凛音ちゃんは私たちの仲間だから、一度ちゃんと話しておいた方が良いと思って。まあ、上がって」
 私は奥に進もうと一歩踏み出すと派手に前に転んだ。
「い、痛い。何でこんなところに段差⋯⋯」
「段差って玄関だから当たり前だろ」

 私は自分の家のエントランスが洋風で段差がないので油断していた。
 私を起こそうとHIROが手を掴んで引き上げようとする。

「や、やめて! 私に触らないで! 自分で立つから」
 私は彼の手を振り払い、自分で立ち上がる。
 靴を揃えていると、後ろからHIROの戸惑ったような声がした。