10分くらいしたところで、路地裏の秘密基地のような小さな家の中に入って行く。
 玄関のところで私は思わず彼に尋ねた。

「えっ? 何? HIROの正体って時空警察?」
「はぁ? 何言ってんだよ。凛音、お前が心配でこっちは必死に探していたんだよ」
 急に骨が折れそうな程に強く抱きしめられ、私は思いっきり彼の胸を叩いた。

「やめて! 私に触らないで! それに何で呼び捨て? 今日会ったばかりなのに馴れ馴れしいよ」
「だって、お前は俺たちの仲間になるんじゃねえの?」
「私は『スーパーブレイキン』じゃなくて、『JKロック』に入りたいって言ったの!」