𓂃𓈒𓏸 𓈒𓐍 *。♡:*
澄んだ色の液体を一口含めば、やさしい甘みと程よいアルコールの味がふわりと広がる。音を立てないように、ことん…とワイングラスを置いて小さく笑みを零した。
ソファーとローテーブルの間、隣りに座る彼女は三角座りした膝に頬をのせ目蓋を閉じている。
お酒に強い彼女だけれど、どうやらワインは酔いが回るのが早いらしい。
途中まで料理を取り分けてくれたりワインを注いでくれていたけれど、ボトルが残り半分を過ぎたあたりから、普段涼しげな瞳は眠そうにとろんとし始めていた。
そして、トイレに立っている間にこんな可愛い体勢になっていたのだ。
もしかしたら、ずっと頑張ってくれていたのかもしれない。
「澄香さん、ベットで寝たほうがいいですよ」
顔にかかる髪に丁寧に触れれば、いつも粉雪のように真っ白な頬には強い桃色が射し、艶めかしいまでに美しい顔が覗く。
すると、可憐に伸びる睫毛がゆったりと上がった。
妖艶な下三白眼はのんびりと俺を見上げ、火照る頬は、ふやんと蕩けるように綻ぶ。
「……まだ、へーき」
ゆったりとした声、瞬きさえのんびりと繰り返しちいさく笑う彼女はいつも以上に婀娜めき、酷く劣情を抱かせてくる。
当たり前のように自分の指先は伸びて。
そっと可愛い火照りを撫でれば、彼女は受け入れるように静かにまた瞼を下ろした。
濡れ艶のある朱色の唇は、ゆるゆると上がる。
「ももせくんの手、つめたくてきもちいい」
「(まずい、)」



