焦がれる吐息





𓂃◌𓈒𓐍


ソファーから立ち上がる、時計を見る、ガラステーブルの前をうろうろする、溜め息を吐く、ソファーに座る、うさぎの耳をぱたぱたしてみる、放り投げる、また立ち上がる………。


何やってるの、なんて突っ込んでくれる人が当たり前にいない一人きりのリビング、延々とそわそわとして落ち着きなく過ごしていた。

外はすっかりと陽が落ちかけ、レースカーテンが夕闇に染まっている。


『朝ね、しーちゃんもすきな人にはやくあいたいってゆってたの。だからいそいだのかな〜?」』


シャッ!とカーテンを思いっきり締めて、酸っぱいものを口に含んでいるように唇を窄めた。


かくれんぼを無事終えて、重いような、夢の中を歩いてるような、変な足取りで帰ってきて、もう二時間ほど。

今日一日の心臓はまるでジェットコースターに乗っているようで、今は、もう終点が見えてきたようにシュンと萎み始めたところだった。


気を紛らわせようと思っても、相棒の煙草はもう手元にない。煙草を思い出す事で必然的に彼も浮かんで、更にどんより気が沈んで。もう一つの気分転換の相棒、ビールへと向かった。


でも冷蔵庫を開けてすぐ、更にずーんと心が重くなる。