焦がれる吐息





「……ん?」


タオルケットの中には、大胆に肌けて露わになる自身の胸元、伸びる生脚。

どうしてか、最近はずっと封印しているお気に入りのラベンダー色のキャミ、ショートパンツの露出度高いルームウェアを着ている。


そういえば、と自分の顔をペタペタと触ってみれば、ちゃんと化粧も落としているようだ。


『スミちゃんって、どんなに酔っ払ってても必ずシャワー浴びてからベットに入るのよね〜風呂場でぶっ倒れたりしたら怖いから気をつけなさいよ〜ん?』


いつの日だったか、唇を尖らせて心配するケンちゃんの言葉は思い出せる。

また、ちゃんと入ったんだっけ……そう呑気に鈍い頭を抱えながら起き上がってすぐ。


「、?!」


一番に目に飛び込んできた影に、声にならない悲鳴をあげた。


何故か、私のベットの足下に突っ伏している百瀬くんがいる。両腕を枕にしてこちらを向く彼は、寝息のひとつも立てず静かに眠っているようだった。


「(……どうして、百瀬くんが…?)」


急速に覚醒した私は、只々、ここに居るはずのない彼を凝視した。

薄暗い空間に映える透き通った髪、そこから覗く伏せられた睫毛が、羽のようにしなやかに伸びている。

ここは間違いなく私の部屋なのに、その美しく神秘的な存在がいる静謐な空間が、これはまだ夢の中…?と一瞬、現実逃避に走らせた。