前話の続き。
○リビング
ソファで隼人が清華に覆い被さり、顔が至近距離のショット。
それぞれの顔のアップ。清華は頬染まってる。
ピーンポーン、チャイムが鳴る。
清華「…荷物届いたみたいですよ」
隼人「…。」
一瞬の隙をみて、ソファから抜け出す清華。
急いでインターホンの対応をする。
隼人が荷物を部屋に運んでいる間、キッチンで昼ごはんを作り始める清華。制服にエプロン姿。
清華(そういえば、嫌いなものとかないかな?)
戻ってきた隼人はキッチンに立つ清華を見て、一瞬固まる。
隼人に気付いた清華。
清華「あ、お昼ご飯にしようと思うんですけど、嫌いなものや苦手なものありますか?」
隼人「ない」
清華「分かりました。すぐ出来るので、座って待っててください」
頷く隼人。
清華「お待たせしました。暑いので、さっぱり冷やし中華です」
テーブルに置き、席につく。
隼人「うまそー。いただきます」
清華「召し上がれ」
もぐもぐ
隼人「うま」
清華「ふふ、よかった。…いただきまーす」
食べる2人の横から見た全体図、穏やかな雰囲気。
数日後
○朝、清華の部屋
ベットに仰向けになり、赤くぽーっとしている清華の顔。
清華(風邪をひいてしまった…。夏休みが始まったばかりだというのに。とりあえず動けるうちに薬や飲み物買いに行かなきゃ…)
起きあがろうとする、ガチャっとドアが開き、マスク姿の隼人が入ってくる。
隼人「風邪薬とか水とか適当に買ってきた。他に必要なもんありそうなら言って」
色々入ったビニール袋をローテーブルの上に置いた。
清華「ありがとうございます…。でも、何で…」
隼人「昨日の夜、なんかいつもと様子違ったから」
清華(そんなことに気付いてくれたんだ…)
すっ、清華のおでこに手を当てる隼人。
隼人「熱っ」
買ってきた冷却ジェルシートを取り出し、ぺたっと清華のおでこに貼る。
隼人「朝ごはん持ってくるから、食べたら寝なよ」
部屋を出て行く隼人。
おでこのシートに手を当て、ぼーっとする清華。
清華(…いてくれて助かった)
隼人「市販ので申し訳ないんだけど」
買ってきた雑炊をチンして持って来た。
清華は布団から出てローテーブルの前に座る。
清華「いただきまーす」
レンゲを手にしようとすると、隼人がレンゲを手に持った。
清華(え…)
雑炊をすくい、マスクを顎にずらした隼人は、ふーふーと冷まし、レンゲを清華の口に運んだ。
隼人「あーん」
戸惑いながらも頭が回りきっていない清華は、口を開けた。
ぱくっ、もぐもぐ…
清華(身体がどんどん熱くなるのは、夏の暑さでもなく、恥ずかしさでもなく、風邪だからだよね?)
食べ終え、薬を飲み、眠りについた清華。少し苦しそうな寝顔の清華を見ている隼人。
夜。
ガチャ、お風呂から上がった隼人が部屋に入ってきた。ドアの音でぼんやり目が覚める。
清華(喉が渇いた。けど起き上がるのもしんどい)
チラッとローテーブルの上のペットボトルの水を見た。その視線に気づく隼人。
隼人「水飲む?」
小さく頷く。
隼人はペットボトルの蓋を開け自分の口に含む。
清華(え…)
寝転んだままの清華にキスをするように口移しで水を飲ませる。口元アップ、少し水が垂れる。
ごくんっ
清華「風邪…移っちゃう…」ぼそっと弱々しく
隼人「別にいーよ。…早く元気になって」
おでこあたりをポンポンして、優しく微笑む。
清華(笑った…?あんな表情初めて見た…)
そんなことをぼんやり考えながらゆっくり目を閉じる。
次の日
○朝
清華が目覚めると、ベットサイドの上で腕を伏せて寝ている隼人がいた。寝顔。
清華(ずっと側にいてくれたのかな…)
起こさないようにゆっくり身体を起こす。
隼人の寝顔を見ながら、無意識に手で髪を撫でた。
隼人「ん…」
ばっ、急いで手を引く。
ゆっくり目を開けた隼人と目が合った。
隼人「…おはよぉ」
清華「おはようございます」
隼人「顔色良くなってる」
清華「おかげさまで良くなりました。色々してくれて、本当にありがとうございます」
隼人「良かった…」
そう言うと、どすっ、ベットの上に寝転んでくる。腕に押され清華も寝転ぶかたちに。清華仰向け、隼人は顔を清華に向けうつ伏せ、片腕を清華のお腹から腰に乗せてる。
清華(!?)頬染まる。
ゆっくりと横を見ると、隼人は目を閉じ寝ている。スヤスヤ、寝顔アップ。
清華(寝ずに看病してくれて疲れてるよね…)
口元が少し緩んだ清華は、抵抗せずそのまま自分も目を閉じた。
次の週。
○昼間、海
2年D組で数名で海に遊びに来ている。
砂浜に敷いたシートの上で並んで座っている隼人と目黒。目黒は水着姿でサングラスしてる。隼人はTシャツ着てる。
目黒「どーよ、愛しの清華ちゃんとの新婚生活は」
隼人「…すげー楽しい」表情はいつも通り。
目黒「へぇーうまくいってんだ。てっきりなんかやらかして清華ちゃんに追い出されるかと思った。つーか、好きな子と一つ屋根の下とか俺なら理性ぶっ飛んじゃってるわー」
隼人「…お前と一緒にすんな」
目黒「ひどーい」
千原「2人もこっち来なよー!」
海に足をつけている状態で叫んでくる、周りに他のクラスメイト。男女みんな水着姿。
目黒「今行くー!…隼人も行く?」
隼人「行かない」
目黒「りょーかい」
1人浜辺に向かう目黒。
しばらく経ち
木梨「うぉー!海だぁー!」はしゃぐ
たまたま同じ日に同じ海にやって来た清華、美月、榎本、木梨。みんな私服、女子ショーパン。
※この時点では清華と隼人はお互い気付いていない
美月「今さらだけど、水着着てくればよかったー」
榎本「見たら入りたくなっちゃうよね。足だけで我慢するかー」
清華「服濡れてもすぐ乾くでしょ」
荷物を置き、浜辺に向かう4人。
数分後、砂浜でスマホをいじる隼人の耳に4人のはしゃぐ声が聞こえる。
隼人(!)
その中に清華の声があることに気づき、少し離れた声の方を向く。
海に足を入れ楽しそうな4人。
ちょうど目黒が浜辺から戻ってくる。
目黒「全身ベタベタだぁ。…ん、隼人どした?」
隼人「清華がいる」
目黒「え、どこ?」隼人の目線の先を見る。
目黒「ほんとだ!え、偶然?来るの知ってたの?」
隼人「知らない」
目黒「まだ向こうは気付いてないね」
清華が砂に足を取られバランスを崩し、榎本が腕を掴んで支え助ける図。
目黒(あ、これは…)隼人を見る。
嫉妬をした冷めた表情。
目黒「ま、こっちと違って水着じゃなくてよかったじゃん?短パンはギリセーフだしさ」
隼人「…アウトだよ」
立ち上がり、清華たちの方へ歩いていく。
目黒(あちゃー)仕方なくついていく。
木梨「うぇーしょっぺー!」
清華「あはは、なっしー、全身びしょ濡れじゃん」
榎本「後でシャワー浴びに…」
波打ち際まで来た隼人たちに気づく。
榎本「…吾郷ちゃん」
清華「え、どうしたの?」振り返る
隼人の上半身ショット。斜め後ろで手を合わせて、ごめんねーってしてる目黒。
清華(…え)
バシャ、無言で海に入って来る隼人。
清華の横に来て、ぐいっと持ち上げ、片手抱っこをする。
清華「きゃっ!?」太ももを持つような感じ、清華の手や腕は隼人の肩あたりに。
口を開けポカーンとする美月たち。
隼人「…。」榎本を睨む
榎本(!!)
そのまま清華を砂浜の方へ連れていく。
フォローをする目黒。
目黒「ごめんねぇ。あ、向こうで俺らのクラス何人かで遊んでるんだけど、一緒にどう!?」
塀に囲まれた屋外シャワーに着いた2人。ゆっくり清華をおろす。
清華「もぉ、いきなり何なんですか!?」
ジャー、シャワーの水を出す隼人の手元。
向き合う2人に水がかかる。
隼人は榎本が触った方の清華の腕を掴む。
隼人「…洗わないと」
髪から水が滴る隼人の横顔。
目が合い、ドキッとする清華の顔。
ちゅ、キスをする。
隼人「…早くうちに帰ろ」
清華(まるで子供のように勝手だ。あぁ、ほんとこの人何なの…)
水を浴びながら絡まる2人の指先のショット。
○リビング
ソファで隼人が清華に覆い被さり、顔が至近距離のショット。
それぞれの顔のアップ。清華は頬染まってる。
ピーンポーン、チャイムが鳴る。
清華「…荷物届いたみたいですよ」
隼人「…。」
一瞬の隙をみて、ソファから抜け出す清華。
急いでインターホンの対応をする。
隼人が荷物を部屋に運んでいる間、キッチンで昼ごはんを作り始める清華。制服にエプロン姿。
清華(そういえば、嫌いなものとかないかな?)
戻ってきた隼人はキッチンに立つ清華を見て、一瞬固まる。
隼人に気付いた清華。
清華「あ、お昼ご飯にしようと思うんですけど、嫌いなものや苦手なものありますか?」
隼人「ない」
清華「分かりました。すぐ出来るので、座って待っててください」
頷く隼人。
清華「お待たせしました。暑いので、さっぱり冷やし中華です」
テーブルに置き、席につく。
隼人「うまそー。いただきます」
清華「召し上がれ」
もぐもぐ
隼人「うま」
清華「ふふ、よかった。…いただきまーす」
食べる2人の横から見た全体図、穏やかな雰囲気。
数日後
○朝、清華の部屋
ベットに仰向けになり、赤くぽーっとしている清華の顔。
清華(風邪をひいてしまった…。夏休みが始まったばかりだというのに。とりあえず動けるうちに薬や飲み物買いに行かなきゃ…)
起きあがろうとする、ガチャっとドアが開き、マスク姿の隼人が入ってくる。
隼人「風邪薬とか水とか適当に買ってきた。他に必要なもんありそうなら言って」
色々入ったビニール袋をローテーブルの上に置いた。
清華「ありがとうございます…。でも、何で…」
隼人「昨日の夜、なんかいつもと様子違ったから」
清華(そんなことに気付いてくれたんだ…)
すっ、清華のおでこに手を当てる隼人。
隼人「熱っ」
買ってきた冷却ジェルシートを取り出し、ぺたっと清華のおでこに貼る。
隼人「朝ごはん持ってくるから、食べたら寝なよ」
部屋を出て行く隼人。
おでこのシートに手を当て、ぼーっとする清華。
清華(…いてくれて助かった)
隼人「市販ので申し訳ないんだけど」
買ってきた雑炊をチンして持って来た。
清華は布団から出てローテーブルの前に座る。
清華「いただきまーす」
レンゲを手にしようとすると、隼人がレンゲを手に持った。
清華(え…)
雑炊をすくい、マスクを顎にずらした隼人は、ふーふーと冷まし、レンゲを清華の口に運んだ。
隼人「あーん」
戸惑いながらも頭が回りきっていない清華は、口を開けた。
ぱくっ、もぐもぐ…
清華(身体がどんどん熱くなるのは、夏の暑さでもなく、恥ずかしさでもなく、風邪だからだよね?)
食べ終え、薬を飲み、眠りについた清華。少し苦しそうな寝顔の清華を見ている隼人。
夜。
ガチャ、お風呂から上がった隼人が部屋に入ってきた。ドアの音でぼんやり目が覚める。
清華(喉が渇いた。けど起き上がるのもしんどい)
チラッとローテーブルの上のペットボトルの水を見た。その視線に気づく隼人。
隼人「水飲む?」
小さく頷く。
隼人はペットボトルの蓋を開け自分の口に含む。
清華(え…)
寝転んだままの清華にキスをするように口移しで水を飲ませる。口元アップ、少し水が垂れる。
ごくんっ
清華「風邪…移っちゃう…」ぼそっと弱々しく
隼人「別にいーよ。…早く元気になって」
おでこあたりをポンポンして、優しく微笑む。
清華(笑った…?あんな表情初めて見た…)
そんなことをぼんやり考えながらゆっくり目を閉じる。
次の日
○朝
清華が目覚めると、ベットサイドの上で腕を伏せて寝ている隼人がいた。寝顔。
清華(ずっと側にいてくれたのかな…)
起こさないようにゆっくり身体を起こす。
隼人の寝顔を見ながら、無意識に手で髪を撫でた。
隼人「ん…」
ばっ、急いで手を引く。
ゆっくり目を開けた隼人と目が合った。
隼人「…おはよぉ」
清華「おはようございます」
隼人「顔色良くなってる」
清華「おかげさまで良くなりました。色々してくれて、本当にありがとうございます」
隼人「良かった…」
そう言うと、どすっ、ベットの上に寝転んでくる。腕に押され清華も寝転ぶかたちに。清華仰向け、隼人は顔を清華に向けうつ伏せ、片腕を清華のお腹から腰に乗せてる。
清華(!?)頬染まる。
ゆっくりと横を見ると、隼人は目を閉じ寝ている。スヤスヤ、寝顔アップ。
清華(寝ずに看病してくれて疲れてるよね…)
口元が少し緩んだ清華は、抵抗せずそのまま自分も目を閉じた。
次の週。
○昼間、海
2年D組で数名で海に遊びに来ている。
砂浜に敷いたシートの上で並んで座っている隼人と目黒。目黒は水着姿でサングラスしてる。隼人はTシャツ着てる。
目黒「どーよ、愛しの清華ちゃんとの新婚生活は」
隼人「…すげー楽しい」表情はいつも通り。
目黒「へぇーうまくいってんだ。てっきりなんかやらかして清華ちゃんに追い出されるかと思った。つーか、好きな子と一つ屋根の下とか俺なら理性ぶっ飛んじゃってるわー」
隼人「…お前と一緒にすんな」
目黒「ひどーい」
千原「2人もこっち来なよー!」
海に足をつけている状態で叫んでくる、周りに他のクラスメイト。男女みんな水着姿。
目黒「今行くー!…隼人も行く?」
隼人「行かない」
目黒「りょーかい」
1人浜辺に向かう目黒。
しばらく経ち
木梨「うぉー!海だぁー!」はしゃぐ
たまたま同じ日に同じ海にやって来た清華、美月、榎本、木梨。みんな私服、女子ショーパン。
※この時点では清華と隼人はお互い気付いていない
美月「今さらだけど、水着着てくればよかったー」
榎本「見たら入りたくなっちゃうよね。足だけで我慢するかー」
清華「服濡れてもすぐ乾くでしょ」
荷物を置き、浜辺に向かう4人。
数分後、砂浜でスマホをいじる隼人の耳に4人のはしゃぐ声が聞こえる。
隼人(!)
その中に清華の声があることに気づき、少し離れた声の方を向く。
海に足を入れ楽しそうな4人。
ちょうど目黒が浜辺から戻ってくる。
目黒「全身ベタベタだぁ。…ん、隼人どした?」
隼人「清華がいる」
目黒「え、どこ?」隼人の目線の先を見る。
目黒「ほんとだ!え、偶然?来るの知ってたの?」
隼人「知らない」
目黒「まだ向こうは気付いてないね」
清華が砂に足を取られバランスを崩し、榎本が腕を掴んで支え助ける図。
目黒(あ、これは…)隼人を見る。
嫉妬をした冷めた表情。
目黒「ま、こっちと違って水着じゃなくてよかったじゃん?短パンはギリセーフだしさ」
隼人「…アウトだよ」
立ち上がり、清華たちの方へ歩いていく。
目黒(あちゃー)仕方なくついていく。
木梨「うぇーしょっぺー!」
清華「あはは、なっしー、全身びしょ濡れじゃん」
榎本「後でシャワー浴びに…」
波打ち際まで来た隼人たちに気づく。
榎本「…吾郷ちゃん」
清華「え、どうしたの?」振り返る
隼人の上半身ショット。斜め後ろで手を合わせて、ごめんねーってしてる目黒。
清華(…え)
バシャ、無言で海に入って来る隼人。
清華の横に来て、ぐいっと持ち上げ、片手抱っこをする。
清華「きゃっ!?」太ももを持つような感じ、清華の手や腕は隼人の肩あたりに。
口を開けポカーンとする美月たち。
隼人「…。」榎本を睨む
榎本(!!)
そのまま清華を砂浜の方へ連れていく。
フォローをする目黒。
目黒「ごめんねぇ。あ、向こうで俺らのクラス何人かで遊んでるんだけど、一緒にどう!?」
塀に囲まれた屋外シャワーに着いた2人。ゆっくり清華をおろす。
清華「もぉ、いきなり何なんですか!?」
ジャー、シャワーの水を出す隼人の手元。
向き合う2人に水がかかる。
隼人は榎本が触った方の清華の腕を掴む。
隼人「…洗わないと」
髪から水が滴る隼人の横顔。
目が合い、ドキッとする清華の顔。
ちゅ、キスをする。
隼人「…早くうちに帰ろ」
清華(まるで子供のように勝手だ。あぁ、ほんとこの人何なの…)
水を浴びながら絡まる2人の指先のショット。



