溺れるほど甘い、でも狂った溺愛



そして、その心の中で、今朝見た映像の言葉がふっと蘇る。


“光を描かせてくれた人がいるんです”


(煌だってわたしに光を見せてくれた人だよ)


ホールの天井から降り注ぐ白いライトが、作業台の上を、やさしく照らしていた。





イベントが終わった会場には、まだ甘い香りと温かな熱気が残っていた。

照明がひとつずつ落とされ、広いホールの空気が少しずつ夜の静けさに戻っていく。

片付けを終えたわたしは、箱をまとめて荷台に乗せながら小さく息を吐いた。


「……終わった、んだ」


完売の札を外し、胸の奥に広がる余韻を感じていると――

背後から、聞き慣れた低い声がした。


「お疲れさま、真白」


振り向けば、煌がいた。

袖をまくったシャツに軽いジャケット。

照明の残り光が髪に落ちて、やわらかく揺れている。


「手伝ってくれてたのに、片付けまで……ありがとう」

「当然でしょ。真白専属の応援者だから」