「にゃあ(フェリクス)」
思わず漏れた小さな声。フェリクスは相当耳が良いのか、私の方を見る。目が合った瞬間、彼は剣を放り出し近衛騎士団長の制止も聞かず私の元に来た。
「お前、ビルゲッタだよな」
私にしか聞こえない小さな声で囁く彼。
「にゃん。にゃにゃ。(そうだよ。私だよ)」
「団長、すみません。この子、キルステン皇太子殿下の猫なんです」
私を抱き上げ、フェリクスが近衛騎士団長に声を掛ける。
「その猫って、キルステン皇太子殿下の誕生祭を荒らした猫だよな。殿下は慈悲深いのが弱点だな。君主は邪魔になる者は切り捨てる冷酷さがないと」
思わず漏れた小さな声。フェリクスは相当耳が良いのか、私の方を見る。目が合った瞬間、彼は剣を放り出し近衛騎士団長の制止も聞かず私の元に来た。
「お前、ビルゲッタだよな」
私にしか聞こえない小さな声で囁く彼。
「にゃん。にゃにゃ。(そうだよ。私だよ)」
「団長、すみません。この子、キルステン皇太子殿下の猫なんです」
私を抱き上げ、フェリクスが近衛騎士団長に声を掛ける。
「その猫って、キルステン皇太子殿下の誕生祭を荒らした猫だよな。殿下は慈悲深いのが弱点だな。君主は邪魔になる者は切り捨てる冷酷さがないと」



