急に猫になり、人間に戻り、いかがわしい場所に置き去りにされた。不安で頭が沸騰しそうだ。

私はそっと身に付けていた銀色の仮面をとって、目の前の男にしがみつく。

「フェリクス! 怖かった! 本当に怖かったの」

男は無言で私を骨が折れるくらい強く抱きしめた。