キルステンは普段は無表情で淡々としていて冷たい印象だが、眠っている姿は幼い。 猫になってから彼の優しさに触れて、ますます私は彼に惹かれている。

「キルステン、愛してるわ」
思わず漏れた言葉に、私は自分が人間の言葉を話せている事に驚く。

シーツがはらりと落ちる。 落ちた先を見ると、人間の女性の足のようなものが見えた。
(えっ?)

慌てて後ろの鏡を見ると、一糸纏わぬ姿の人間ビルゲッタ・ルスラムが映っていた。