妻、猫になり逃走中! 至急確保し溺愛せよ!

「この帝国で一番大切なのはビルゲッタ・ルスラムなんだ。僕にとってはね」
未だ私の心を捉えて離さない男の言葉に私は顔が熱くなる。
「はいはい! ご馳走様でした。確かに身重の妻は何より大切にしなければいけませんね。お父様!」
満面の笑顔で言うフランシスの言い回しにキルステンが驚いていた。
フランシスは私の影響もあり、私の前世の近代日本のような感覚と価値観を持っている。

「フランシスは今日も愉快だな。一緒にいるだけで心が温かくなる。ありがとうビルゲッタ。僕を彼の父親にしてくれた」
私はキルステンの言葉に胸が詰まり言葉が出ない。
そんな私の両手を愛する夫と息子が繋いでいた。