私は吸い込まれるように夢の世界に入って行った。

『なんでよ、私だって愛されたかっただけなのに』
金髪の少女が震えながら泣いている。
今、私は夢の中にいる。泣いているのはアルマだ。

殺されそうになっても、化け物のようだと彼女に恐れを感じても、私は彼女を嫌いになれなかった。
彼女は私にそっくりだ。

アルマが欲しかったのは世界でも帝国でもなくて、キルステンの愛。
彼女はキルステンを殺そうと思えばいつでもできた。

最初は惚れ薬を使って自分を好きになってもらおうとしたアルマ。
失敗して突き放された後は、自分の姿を捨て私に成り代わってでもキルステンに愛されようとした。