「もう喋れるのか、これでフェリクス・ダルトワをパパだなんて呼んだら僕は狂ってしまいそうだ」
苦しそうな顔をしているキルステンに私は弁解をしたかった。
フェリクスの事をパパと呼ばせるような事はしていない。

他の男とワンルームで二年近く私は暮らしていた私をキルステンはどう思ってるのだろう。
フェリクスは二度目のプロポーズ以来、私を女として見ないようにしている気がする。
私が彼の想いに応えられない事に罪悪感を覚えない為だ。


「にゃん!(フェリクスの事、誤解しないで欲しい)」
元の姿に戻れたら、私はキルステンの側で彼を支えたい。