妻、猫になり逃走中! 至急確保し溺愛せよ!

キルステンが私をそっと床に下ろしたので、私はフランシスの方に近寄る。
この騒ぎでも爆睡しているフランシスは間違いなく大物だ。


「これより、皇太子妃ビルゲッタとフランシス皇子を連れてルスラム帝国に帰還する」
キルステンの命を聞くなり、クーハンに乗せられる私とフランシス。
(ちょっと待ったー!)

抵抗する間もなく、私は皇室の馬車に押し込められた。

馬車に乗るなり、私を抱き上げ膝の上に乗せるキルステンが徐に小瓶を取り出す。
気がつけば馬車は動き出していた。
「飲んでくれ、猫の呪いが解ける薬だ」
私は思わず首を振った。

「お願いだ。僕を信じてくれ」
「にゃー!(信じてるよ)」