僕は優し過ぎる皇太子の揶揄されていたが、本当に優し過ぎるのはビルゲッタだ。

どんな時も、彼女は僕の支えになる為に多くの知識に精通し勉学に勤しんだ。
誰にも文句のつけようのない礼節を身につけるように歯を食いしばって厳しい妃教育に耐えた。

愛さずにはいられない女の子を冷たくあしらってきたのは僕だ。
僕を認められなくても、ビルゲッタの本質に気づける人間は必ずいる。
悔しいけれど、男ならいじらしいビルゲッタを愛せずにはいられない。

周りの騎士たちが、グロスター公爵への拘束を強める。
くだらないやきもちを焼きそうなのを唇を噛んで耐えた。