クリフトン様は平民学校設立に向けて投資してくれることには同意してくれたが、アルマに関しては得体が知れず協力は難しいと言われた。

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真夜中を過ぎた遅い時間だと言うのに、今宵もセレストさんがお花を買いに来てくれている。いつになく今晩はご機嫌だ。

「ゴデチアの花を頂ける? 紫色のもので纏めてくれると助かるわ」

「分かりました。少々、お待ちくださいね」
セレストさんが色を指定して、単色の花束を注文してくるのは珍しい。

彼女は基本、カラフルな色が好き。
ピンク、紫、白の三色に花咲く、光沢がありサテンのような花びらのゴテチア。
ゴデチアの花言葉は「お慕いしております」。