私は余計なことを言ったようだ。フランシスのやんごとない雰囲気に勝手にクリフトン様は彼が皇族だと気が付いていると思っていた。恐るべき親バカな発想。
「ビルゲッタが産んだ子なら、俺が守りたいんです。願わくばフランシスの父親になりたいんです」
フェリクスの想いの深さに私は泣きそうになった。これ程の愛情を受けながら、私の心の中には常にキルステンが棲みついている。私を見るクリフトン様の視線は侮蔑にも似た視線。自分でも分かっている。愛情も返せないのにフェリクスに頼っている私は狡い。
「私、キルステンに愛されていたんでしょうか?」
「ビルゲッタが産んだ子なら、俺が守りたいんです。願わくばフランシスの父親になりたいんです」
フェリクスの想いの深さに私は泣きそうになった。これ程の愛情を受けながら、私の心の中には常にキルステンが棲みついている。私を見るクリフトン様の視線は侮蔑にも似た視線。自分でも分かっている。愛情も返せないのにフェリクスに頼っている私は狡い。
「私、キルステンに愛されていたんでしょうか?」



