「呪いを受けた私の子はどうなるの? 無事、産まれてくる?」
私は自分の声も震えているのが分かった。
産まないという選択肢は考えられない。愛する人との大切な子。まだ、豆粒くらいの大きさだろうけれど、私は既にこの子を愛している。

「大丈夫。何があっても俺が大丈夫なようにするから」
私の不安な気持ちを察したのか、フェリクスが務めて冷静に振る舞っているのが分かる。

「もう、迷惑は掛けられないよ。皇族の子を隠していた事が露見したらフェリクスもタダじゃ済まない。もう、貴方はルスラム帝国に帰って」
私の言葉にフェリスくは怒ったような顔をしたかと思うと、私をそっと優しく抱きしめてきた。