フェリクスは昔は私を茶化すことが多かった。しかし、最近はストレートな褒め言葉をくれる。私の今着ている服はフェリクスが用意してくれたものだ。ブルーグレーのワンピースで、紫陽花やアナベル、マリーゴールドなどが刺繍してある。とても可愛い服で私も気に入っている。
「ありがとう、フェリクス! くしゅん」
私は思わずくしゃみをしてしまい口を手でおさえた。
「エリナ風邪か? 今晩の予定は改めさせた方が良いかな」
フェリクスの口ぶりから私は彼が何か用意していると察した。
「違うの、風邪をひいたとか、体調が悪いとかではないわ⋯⋯」
「ありがとう、フェリクス! くしゅん」
私は思わずくしゃみをしてしまい口を手でおさえた。
「エリナ風邪か? 今晩の予定は改めさせた方が良いかな」
フェリクスの口ぶりから私は彼が何か用意していると察した。
「違うの、風邪をひいたとか、体調が悪いとかではないわ⋯⋯」



