妻、猫になり逃走中! 至急確保し溺愛せよ!

心配そうな顔をしたフェリクスが水を差し出してきて、一気に口に流し込む。
「けほっ、けほっ」
急いで飲んだので、気管に入ったのでむせてしまう。
私の背中を彼が撫でてくれる。

「そんな心配しなくても大丈夫だ。先にメイドが花に触れて気がつくだろ」
「そんなの分からないわ。キルステンが今は狙われてるのかしら?」
心配で涙が込み上げてくる。貴族として生活していた時はもっと精神が安定していたはずなのに、最近は精神が不安定。

「その手紙、速攻で送らせるよう依頼しておく」
私が書いた手紙を握り締めながら、真剣な瞳を向けるフェリクス。