「何から言えばいいかな。」


 黃崎さんは厳しい表情で恋を睨んで口を開いた。


「新田恋、あんた邪魔。美風様にまとわりついて。いつもいつも何のつもり?。美風様を惑わして。」

「……。」

「公式三角関係っていうけど、本当の彼女じゃないならふよふよしないでくれないかなあ。熱愛なら諦めるけど、あんた彼氏に黒王子の上野くん居るじゃない。そういうの、おかしいよ。」


 痛いところを突かれた恋は手を握りしめて下を向いた。

 黃崎さんは追及を辞めない。


「魔性の女って報道されていい気にならないで。普通は節操ないとか一途じゃないって言うんだよ。聞いたら3人目に年下の男の子まで居るって。新田恋、いい加減にしなよ。」


「律も樋山くんも友達だよ……」


「友達が聞いて呆れるよ。いっつもいっつも新田恋ばっかり、三角関係なんてずるだよ。言っとくけど、私達黒白王子のファンクラブは、新田恋の事大嫌いだから!」


 恋が、困った顔をしていると、そこへ廊下を通りすがったのは美風だった。