双子が成瀬を「ねーちゃん」と呼んでいるのを見て、新見はやはり二人は成瀬の子供ではなくて兄弟なのだと理解した。しかし二人が当初成瀬のことを「ママ」と呼んだいたことに、何らかの事情を抱えているのだろうということも察知した。
「25歳のお誕生日おめでとうございます。どうかご家族で素敵な時間を過ごしてください。」そう言い残して新見は大嶌宅を後にした。
三人とも一緒に夕食を食べて行くようにと何度も引き留めたが、新見は聞き入れなかった。家族で意味のある時間を過ごして欲しい…そこに自分はいらないと思ったからだ。
それに今日はいろんなことがありすぎて頭がパンクしそうだ。少し一人で頭の中を整理したい…。
成瀬の態度や表情は明らかに「母親」だった。
話題に父親や母親が登場しない時点で…いや…どんな事情があったのかは分からない。
一時的に遊びに来てるだけかもしれないし。世間では冬休みが始まっているんだもんなぁ…。
今年も残りあとわずかだ…。
一人寂しくクリスマスや年末年始を過ごすのにも慣れてきたな…と新見は心の中で苦笑する。
