そして日曜日。
宗介は、着替えを済ませてからズボンの後ろのポケットに財布を入れると、ドアを開けて玄関から外に出た。
宗介は、今日ゲーセンに行きたくなかった。
うるさい所は嫌いだったし、やたらピカピカしているアーケードゲー厶も、店の騒音も、宗介には自分に全く関係ないものに思えた。
そうはいっても、恋が行くところには、必ず自分も居なくてはならない、と思っている。
恋の心を疑う訳ではなかったが、あいつはいまいち曖昧に居るし、僕がしっかり見張っていなくては。
宗介の考えでは、行きたくない所でも美風が一緒に行くというのならばどうしたって自分も恋の浮気防止のために同行しなくてはならないのだった。

