「年下」
「えっ、年下だったの?でもさぁ、マフラー貸してくれるって超優しいじゃん。でっ、どんな人?」
優しいのか?
アイツが?
どんな人?
どんな人って…
「カッコイイんだけどさぁ…。でも強引だしムカつくし、人の事は呼び捨てにするし女とイチャイチャしている男って感じかな」
思うままに言った後、絵梨佳はフフッと口元を緩め「もしかして好きなの?」とあたしの顔を覗き込む。
えっ、好きなの?
んな、ありえないし。
「ありえない。ありえない。だって昨日初めて会って今日だよ。そんなのあるわけないじゃん」
「好きに早いとか遅いとかあるの?」



